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雑記:とうらぶその他、55 のバックアップ差分(No.4)

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*雑記:とうらぶその他、55 [#h4a2c8dc]

***8月26日めも。 [#q411787f]

『後鳥羽上皇-新古今集はなにを語るか』の読了です、いやまあ、五味さんの本なんですけどね、正直五味さんの本だと時々正直振り落とされる傾向があるんですが、私があまり興味のない和歌が題材のわりには比較的興味深く読めたような気もします。
(知られてて当然みたいな言い方しちゃったけど、日本の中世研究だと第一人者なんじゃないでしょうか、この人の著作よりもこの人の編集した本に当たりが多い。)
ただまあ、放送大学の和歌の講座のほうが面白かったなー、となるので早いところ続きが見たいものです。あと古代中世の講義が2回残っていて、この本のレビューが時代が被るかもしれないので片付けているような算段です。
 
で、まああれ、後鳥羽さんには刀鍛冶を番鍛冶だったっけ? 当番制にして任命しているという伝承があるんですが、ところによっては一切触れられていないような曖昧な扱いになっていまして、これが側近に近いような存在の日記に触れられていないから、という説明を見たことがあるんですが。
あー…、九条兼実と藤原定家に関わってんのか、さすがにこの人たちの日記に出てこないと「どうじゃろ」ってのもわからんでもないなぁ。
九条兼実なんて「怪しいものたち」みたいなところにも出てたんだよね、周囲の話をだいぶ細かく書くみたいな人だし、藤原定家もなぁ、うーん、確かに微妙。
というかなんかもう、この本の中ではひたっすら和歌尽くしなんですがだいたい和歌尽くしの生活だと思われます。
それによく考えたら東大寺と興福寺の修復畑違いしてる時期だし、畑違いとはいえ鍛冶の大量動員してるってのもちょっと考えにくいかも、もうちょっとあとの時代?


***8月27日めも。 [#n7aca951]

『日本古代中世史 '11』#14「近世を準備する戦国社会」の放送大学引き続きー、です、あれです、あと講義1回分だー、全部終了したらこれと対のものをぽちぽちと別のブログ(というか読書記録メインみたいなところ)にも上げていくつもりです。
どうも途中までだと私が落ち着かないんだよね、前にやっちゃったけど。
まあこことはつながってるようなつながってないような微妙な感じだけど。
というかついったからは普通に両方つなげてるんですけどね。
なんか続けてるといらん部分がどんどん増えてったりするものだよね。
あとあれ、この回はまず今川氏が例として出てきたのでいくつかの家を取り扱うのかな、と思って待っていたんですが、織田さんとか豊臣さんとかに軽く触れて織田さんとこの石垣を紹介して今川さんの話に戻ったので、なんかこう、文句はないんですけどもとても残念でした。
というか室町時代における農地の変化みたいな部分に詳しかったのってひょっとして今川氏の史料文献を追い掛けてる人だったのかなぁ。
 
私にはこの今川氏には戦国時代にならないとちょっと馴染みがないんですが、足利義教…で良かったっけか、まあそのくらいの時代に(義教が6代)幕府からのお家騒動への介入を受けまして、それ以来幕府の後ろ盾が不可欠で協力的な家だったんだって。
それと守護大名と戦国大名の違いがよくわかってなかったんですが、守護が続くと大名と呼ばれるんじゃなかったっけか、で、そこから自力で勢力範囲を広げていくと戦国大名になる、ということで良かったかな。
領地安堵にいろいろ苦心していたものの、まあ、豊臣とかスケール違うよねだって。


***8月28日めも。 [#b1db9051]

『日本古代中世史 '11』#15「地域史への展望」の放送大学、で、これでこの講義がラスト、そういやこの講義そのものが初っ端から博多の来歴などを語っていてびっくりしたのですが、15回に至るまでだいたい100年ずつを一つの講義で消化しているのですっかり忘れてるところで「宇都宮で駅弁が出来たのはなぜか」とかまされました。
というかもう一つのところでも触れたけどやっぱり衝撃だよ!!
確認してみたんですが、やっぱり初回とラストだけが五味文彦さんでした。
わかってたけど、わかってたけど、あとね、そんなテーマの選び方はしてても内容はわりとちゃんとしてるんだよ! ちゃんとしてても専門の人が扱ってるほうが滋味に富んでて楽しいって思っちゃうけどね、結局興味があちこちに散乱してくから、大人しく総合歴史について語っててくれればいいのにさぁ…。
まあでも、この人が先鞭を付けたところは以降発展していくから、そういう…ううん。
日本中世史のラスボスとしてまだしばらくは君臨して下さってくれると嬉しいです。
今更ですが、もちろん駅弁ってのは鉄道のあれです、宇都宮ってのはわりとこう、長距離路線の東京側からの最後の都市なんだよねとか、あと大陸帰りの軍人がいたとか、その辺から類推出来るんじゃないかなー、と。
確かに手法としてはわかりやすいし納得、んでまあ、さすがにやっぱり古代中世史なので常陸の近辺の歴史がメインになったんですけどね。
 
平将門の時はご迷惑をお掛けしました、常陸の筑波山が真っ只中だったか…あ、うん、あれ、平将門と最初から結託してたのが武蔵国だったらしくて、ごめん(心は多摩民)。
で、以降敗者に優しい土地になったとかなんとか、親近感。


***8月29日めも。 [#ke2f83a0]

『和歌文学の世界 '14』#9「九相図の和歌」の放送大学の講義引き続き、というかこの「九相図」ってものを私は知らなかったんですが友人のもものまんじゅうは知ってまして、なんでも昔読んだ漫画の中で出てきたらしいんですが、渋いなその漫画?!
えーと、大雑把に言うと放置された死体がだんだん腐って崩れて、鳥獣の餌となって骨だけになって塵となるまでの段階を描いたものであって、生前までを含めて10枚となることはあるものの段階が9であることは確定、ただ、その段階は完全に固定されているわけでもないようです。
この講義で扱っていたのはその絵に和歌を添えたもので、正直最初の頃は生々しいなって笑っていたんですが、だんだん切実な歌になっていって最終的に塵になったところで墓に置き換わっていたんですがもうちょっと早く墓を作ればいいのに、と突っ込みされていて、そこで笑い崩れました、確かにそうだけどもww
というかやっぱり和歌の話聞くんならこの人のほうが圧倒的に面白いなー、なんか本とか書いてないかどうかあとで調べてみよ。
(いや後鳥羽上皇を題材にした五味文彦さんのご本を読んだんですが、まあ悪くはなかったもののこの講義が念頭にあったせいで物足りなかったのかもなぁ。)
 
で、友人の言うことにはそもそもこれは仏教の概念であって流行ったのは鎌倉時代じゃないかな、と言ってたんですが、講義の中で出てきた和歌を添えたものは多分室町時代だよなぁ、そして、Wiki先生で調べても言及してるんですが、女性が題材になることが多く、どうもこう、女の悲哀を描いた立場の和歌が詠まれていたとか。
美女の悲哀を描いてそれを男が和歌にする、そして多分萌えてる、人間逞しい…。


***8月30日めも。 [#df91b891]

『古地図で謎解き!』#44「傑作選 八代将軍・吉宗と名奉行・大岡越前」でえーと、BS11チャンネルだっけかな? 8月17日時点で放送、リアルタイムは9月10日くらい、ちまちまと歴史系の録画も消化していこうかなー、と。
(ただ他に多少マシなレビューがあるとかではなく、ぐだぐだ記録のみです。)
(基本的にこの手の記録を書くのは自分の記憶を定着させるためー、が一番なんだよね、どこで見たんだっけあの単語なんだっけ?! みたいなために使うこともあるけど、ネットに載せたものは検索機能が使えるんだ。マジで。)
 
まあ、これを書こうとしてまず『暴れん坊将軍』何代だっけ? ということで調べてみたんですがやはり案の定、8代将軍吉宗どのでした、あの人は実際この大岡越前どののことを親友って言ってたらしいんだけどね、いやこれはガチで。
なのでこう、庶民寄りだったんじゃないのかな! くらいは他愛ない妄想の範囲だよね、というか政策も結構下から目線だしいいよね、なんか上の兄が三人ほど夭逝して、それからさらに手腕を認められて紀州徳川家から将軍になったらしいんですが。
よくよく考えたら大岡越前さんがもともといた伊勢神宮を管理する山田奉行所(ようだぶぎょうしょだと思うけどねー、多分、読んだ本ではそう読んでた)が紀州徳川家のある和歌山藩の範囲内なのでそれで知り合ったのか。
で、要するに江戸にお持ち帰りしたってことなんだな、ぐっじょぶ公私混同!!
この時期はなんかえらいこと財政的に厳しかったらしいんですが、まー、江戸幕府そのものの構造問題なのでこれは解消されないんだよね、ちまちまと庶民寄りでわりと頭良くて苦労した人たちで、庶民が長いこと好きだったのもこれは全く疑問はないよねww


***8月31日めも。 [#t47b99ea]

『和歌文学の世界 '14』#10「和歌・連歌・俳諧」の放送大学引き続き、なんですが、今まで担当していた方と変わってしまったのでちょっと残念、で、その渡部さんの著作かなんかないのかな、と思っていたら和歌の漫画が出てきて、真面目に関連本を出してらしたので、あー、それでわかりやすくて面白かったんだ、と納得。
この回の女性の講師の方も、正直テンポがよくて歯切れが良かったんですが、あれかな、ちょっと真面目なところが惜しい感じ、もうちょっと突っ込み精神が欲しい。
(塵になるまで放置した死体に向かって「もうちょっと早く墓作ってやれよ」とか、ああいう感じの誰もがだよなーww と思うみたいなの。)
あ、いえ、単独でも十分面白かったです、が、ちょっとテンション下がっちゃった。
なんかこう、頭で理解していくみたいな感じになっちゃったからなぁ、今は若干の蓄積があるから面白く聞けたんだけどねー、やっぱり前半も見たいなこの講義。
 
すごく大雑把に言いますと中世から、えーと、室町時代までの間に朝廷主導、と言っていいのかな? 天皇なども後ろ盾にいるような「勅撰和歌集」というものが存在しまして、まず最初の3つが一番偉くて次が8つ、この時代が誰だったっけか、誰か有名な人が同時代人なんですよ、というわかりやすい解説入れてくれてたと思ったんだけども。
それとこの勅撰和歌集の一番最後が藤原定家の時代、という認識でいいんだよね、で、ここで連歌が生まれ、それが「古今伝授」ということで江戸時代の俳諧にもつながっていった、ということが語られていまして、締めが松尾芭蕉。
最後に彼の関係する土地を巡っていたんですが、間接的に江戸時代までに続いた文化の系譜が見えてくる感じ…、あ、思い出した八大集の最後と同時代なのは紫式部か!

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